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​挨 拶

お知らせ

実践的指導力の向上をめざして

 2007年4月に特別支援教育が学校教育法に位置づけられてから10年以上が経過しました。本学においても既に子ども教育学部に特別支援学校教員免許取得可能な体制を設けています。しかしながら教育現場においては、免許取得のみならず、障害の重度・重複化、多様化に対応した実践的指導力を持つ質の高い教員の養成が急務であることは言うまでもありません。その時代の要請に応えるべく、2015年10月に特別支援教育ラボを設けました。

 特別支援教育ラボは、特別支援教育における専門性と実践的指導力を、学生が実践的体験を通して学ぶためにあります。ここでいう実践的指導力とは、子どもの実態の背景を把握し、背景に応じた環境設定やわかりやすいかかわりを通して、子どもに「私もできるんだ」という気づきを促すかかわりです。そのために、できるだけ子どもとの実践的なかかわりを通して、事例毎に根拠に基づいた指導(Evidence Based approach)ができるPDCA能力を身につけなければなりません。しかしながら実践的体験を積むには、現場の先生方と事例を通して話し合ったり、実際に子どもとかかわったりすることが必要です。地域との連携が基軸となることは言うまでもありません。

 ありがたいことに地域の保護者の皆様や教育、福祉、行政等の関係者の方々との出会いを通して、倉敷市特別支援学級親の会、幸せを願う親の会、倉敷市放課後児童クラブ、玉島保健推進室などと連携することができました。また、倉敷市教育委員会とは、市内小学校特別支援学級を学びの場として、特別支援教育大学連携事業を進めています。

 実際には、行動・学習支援演習、自立活動実践演習等の科目を設定し、実践冊子の作成、事例検討会、障害のある子どもへの直接的な指導や余暇支援を学生が行っています。これらを通して、学生は、実践的指導力のみならず、企画運営力や研究力も身につけています。

 学生自身が、与えられた自分の素質を持って、気になる子どもや障害の重い子どもの支援に関わり、地域校園の先生方、保護者とつながる質の高い教師を目指して欲しいのです。

                         

2020年2月

くらしき作陽大学子ども教育学部 教授 橋本正巳

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